■ 飛騨 甚 詩集
― 「さくら小路」~さくらユニバーサルの作家たち ―
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二つの影
二つの影は
ふいに重なって
脇道へ逸れてしまう
嘘だよね
思い過ごしだよね
夢の破片
2012/09/25(火)
15:03
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絃
おまえが来なくなっても
なにも変わることなく
日は昇り日は沈み
それでもその日から
ギターの絃はゆっくりと錆びて
夢の破片
2012/09/25(火)
15:01
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始発列車
夢のかけらや
恋の名残や
様々な人生の芥が
レールの隅に凝って
生きる意味など解らなくなっても
始発列車は町を出て行く
夢の破片
2012/09/25(火)
15:00
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初恋の人
初恋の人は
いつまでも夢に現れるって
本当なんだね
なんてほのかで甘く切ない
夢の破片
2012/09/25(火)
14:59
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比叡おろし
比叡おろしえ・・・と
ショールの襟元を押さえながら
こちらを見ないでつぶやく人
睫が光ってる
粉雪の四条通りを抜ければ
おまえは
そのことばを口にするのだろうか
あたたかいコーヒーが飲みたい
夢の破片
2012/09/25(火)
14:58
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