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机の上に君の遺書があり
日が当たってとても穏やかな午前10時
ブルーグラスが聞こえるビルの窓に
ゆれているレースのカーテン

君とぼくのほんの一握りの付き合いを
時間の川から掬い上げて
一冊のスケッチブックに描き残そう

できるだけやさしく
できるだけ鮮やかに

君が死んだ時刻に
ぼくはヒルビリーの夢を見ていた
そして君の馬鹿げた苦悩を思いながらも
ぼくは十分初夏の美しさを楽しんでいた

フィドルとバンジョーと
青い空

テーブルに向かって
ぼくはグレープフルーツにナイフを入れる
その一瞬の香りにさえ敵うことなく
君の人生哲学は崩れ
君の遺書の断片は
マンハッタンの風に千々に舞い散るのだ
置き去りにしたもの 2012/09/25(火) 13:57 編集 削除
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